享栄-名経大市邨 観戦記(2023年選手権愛知大会)

7月23日にパロマ瑞穂球場で行われた第2試合、享栄-名経大市邨の観戦記です。
4回戦で愛産大工とのハイレベル投手戦を制した享栄は、この日は東松投手の先発は回避。初の5回戦進出となった名経大市邨としてはそこに付け込んで勝機を見出したい中での試合となりました。

享栄
030230000|8 H7 E0
000300000|3 H9 E2
名経大市邨

享栄
磯部(11)、中井(10)-杉本、西久保
名経大市邨
下木原(1)、山口(10)、重田(18)、田中(19)、西村(11)-吉田、川崎

投手成績
享栄
磯部祐吉(3年) 4回 44球 被安打7 死球1 三振1 失点3

中井創友 5回 60球 被安打2 四球1 三振2 失点0

名経大市邨
下木原彪蓮(3年) 4回 60球 被安打3 死球2 三振1 失点5(自責点3)

山口翔也(3年) 2/3 24球 被安打1 四球2 三振1 失点3

重田健晴(2年) 1/3 8球 被安打1 四球0 三振0 失点0

田中来青(2年) 1回 9球 被安打1 四球1 三振0 失点0

西村虎冴 3回 46球 被安打1 四死球3 三振2 失点0

(出場選手)
享栄
8眞野 7馬橋(18)→7村上 6仲谷 9高田(7) 3田口(13) 4大橋 1磯部(11)→H永井(9)→1中井(10) 2杉本→2西久保(12) 5片岡
名経大市邨
7長谷川→3 4深田 8長峯(16)→9 3川崎→2 9仲→7 2吉田→8高村(8)→H水野(15) 5米川 1下木原→H大友(13)→R田口(14)→1山口(10)→1重田(18)→1田中(19)→1西村(11) 6貴田

(試合経過)
2回表、無死1,2塁から6番大橋のバントが投手正面もサードへの送球が逸れて2塁ランナーが生還。更に無死満塁から8番杉本の犠牲フライ。1死1,3塁から9番片岡のスクイズが成功。享栄が3点を先制。3-0
4回表、2死1,3塁から9番片岡、1番眞野の連続タイムリーで2点追加。5-0
4回裏、1死1,3塁から6番吉田の犠牲フライ。2死1,2塁から代打大友がタイムリー。9番貴田もヒットを放ち、2塁ランナーは生還。その時に送球が逸れて1塁ランナーもホームに返ってきて完全にセーフのタイミングでしたが審判がアウトとコール。ひどい誤審でしたが抗議も出来ずこの回は3点止まり。5-3
5回表、ピッチャー交代、山口。2死1,3塁から6番大橋が2点タイムリー3ベース。ここでピッチャー交代、重田。代打永井がタイムリー。この回3点追加。8-3
5回裏、ピッチャー交代、中井。
6回表、ピッチャー交代、田中。
7回表、ピッチャー交代、西村。
享栄が逃げ切り3年連続のベスト8進出を決めました。

総評

審判の判定でガタついた試合。4回裏に2死1,2塁から代打大友選手のタイムリーの時に、享栄のホームへの返球が3塁側に逸れて、そのせいでランナーとキャッチャーが接触。キャッチャーの杉本選手はこれで交代する羽目に。このプレーに対して大藤監督が猛抗議。これについては審判が正しく、抗議自体が見当違いだと思うのですが、これを毅然とした対応が出来ない球審。そしてその後に今度は完全にセーフだった名経大市邨の4点目をアウトの判定。これにはバックネット裏からも声が上がるくらいのひどい判定。その後もバッターランナーの走塁妨害の判定に対して享栄側のスタンドから声が出る等、審判がコントロール出来ていない試合になってしまいました。球審の方は反省してほしいです。
それはともかく、名経大市邨としては4回に集中打を浴びせて3点。試合を面白くしましたが、5回に山口投手、重田投手で踏ん張り切れず3点取られたのが重くなりました。前日に完投していた西村投手は無理は出来ないですし、他の投手で何とか踏ん張りたかったところですが、こればかりは仕方ないですね。コールドにならずに踏ん張った戦いはお見事だったと思います。
チームとして初の5回戦進出となりましたが、最後まで戦えたことは財産になりそうです。2年生の長峯選手はマルチ。この試合を見た1,2年生に今後引き継いで更に上を目指してほしいですね。
西村投手も連投ながら最後に140kmをマーク。上での活躍も期待したいです。
享栄は最後まで東松投手の投入を我慢できたのは良かった。ただ、磯部投手が春に見た時より10kmくらい球威が落ちていたのは気になりました。実際に4回に捕まりましたし・・・。中井投手は試合を作れるタイプなので、東松投手が使えない試合では中井投手が中心になりそう。磯部投手も球威は戻してほしいところですが。
この試合ではショートの仲谷選手のプレーでかなりチームを救いました。難しい打球を簡単にさばく様はプロかと思わせるくらい。実際社会人トップレベルのトヨタの和田選手と比較したくなるレベルでした。これで1年生というのだから末恐ろしい。これからも長く守備で魅せてくれそうです。
享栄としては次の愛工大名電戦が大一番になりそうです。何とか先手を取って東松投手を楽にしたいですね。

ピックアップ選手

享栄 仲谷 成真 内野手(1年)

こんなに守備が上手いショートは高校生で見たことがないレベルで好守備を連発。これで1年生っていうのが恐ろしくなる。小柄なショートということでトヨタの和田選手が思い浮かびましたが、そん色ないレベルで守れている印象です。将来的には源田クラス(つまりには日本一のショート)になれるかも。守備だけで飯が食えそうな選手です。

享栄 片岡 謙三 内野手(3年)

9番サードで出場。2回にはスクイズを成功。4回には4点目のタイムリーを放ち、チームに貢献。

享栄 中井 創友 投手(3年)

5回からマウンドに上がり、5回を2安打で無失点ピッチング。スライダーが大きく曲がるのが特徴的でまっすぐは137kmと以前ほど出ていませんでしたが、安定感はありました。

名経大市邨 長峯 佑征 外野手(2年)

3番センターで出場。2安打のマルチを記録。しっかりと振れる打者で秋以降も期待。

名経大市邨 米川 晴稀 内野手(3年)

7番サードで出場。2安打のマルチ。9回2死の土壇場からセンターオーバーの2ベースを放ち、チームを鼓舞。

名経大市邨 西村 虎冴 投手(3年)

7回からマウンドへ。前日完投からの連投だったので、本来の球威では無かったですが、それでも最終回にはMAX140kmをマーク。ランナーは出しながらも0点に抑えて力を出し切った印象でした。上で続けて更に成長を期待したいですね。

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