トヨタ自動車-JR東海 観戦記(2022年都市対抗東海地区2次予選 第2代表決定戦)

6月2日に岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで行われた第2代表決定戦、トヨタ自動車-JR東海の観戦記です。
共に春季大会のシードを得てここまで戦ってきたチーム同士。どちらも大会初先発の左腕で挑みました。

トヨタ自動車
011000000|2 H9 E0
001011000|3 H8 E0
JR東海

トヨタ自動車
長谷部(14)、佐竹(19)、渕上(15)-福井、小畑
JR東海
喜久川(21)、古田(13)-牛場

投手成績
トヨタ自動車
長谷部銀次 2回2/3 47球 被安打3 四死球2 三振2 失点1
佐竹功年(土庄-早稲田大 17年目) 2回2/3 34球 被安打3 四球0 三振3 失点2

渕上佳輝(堀越-星槎道都大 3年目) 2回2/3 43球 被安打2 四球0 三振2 失点0

JR東海
喜久川尚平 5回 85球 被安打8 四死球2 三振2 失点2
古田尚平 4回 56球 被安打1 四球2 三振4 失点0

(出場選手)
トヨタ自動車
7徳本(29)→H小河(23) 5北村(4) 9多木(7) 8逢澤(2) 3樺澤(9) 4佐藤(6)→H今井(25)→4河原(5) 2福井(10)→H小畑(27)→2 D八木(0) 6和田(8)
JR東海
9三村(8) 4吉田有(4) D堀尾(25) 5平野(7) 7布施(2) 8吉田隼(9) 3伊藤寛(10) 2牛場(33) 6佐々木(6)

(試合経過)
2回表、2死満塁から9番和田がタイムリー。トヨタが先制。1-0
3回表、1死1,2塁から5番樺澤がタイムリー2ベース。尚も1死満塁でしたが7番福井が3-6-3のゲッツーに倒れ1点どまり。2-0
3回裏、1死1,3塁から3番堀尾のスクイズが成功。尚も2死1,2塁でピッチャー交代、佐竹。2-1
5回裏、1死から1番三村がレフトポールに直撃する同点ホームラン。2-2
6回裏、1死3塁でピッチャー交代、渕上。カウント1-1から6番吉田隼がスクイズを成功。JR東海が逆転。3-2
JR東海が逃げ切り。第2代表を勝ち取りました。

総評

JR東海はまず久保監督の采配が光りました。
1点目、3点目はともにスクイズ。どちらもしっかりと3塁ランナーにスタートを切らせての正調スクイズでした。ベンチもしっかりと責任を負い、それに選手が応える。こういう勝負勘、思い切り、素晴らしかった。
そして今年に入って急成長をして、大会通じて活躍をしていた三村選手に一発。これもポールに直撃する運もありました。このホームランでその前のスクイズが活きましたし、流れがJR東海に傾きました。大きなホームランでしたね。
喜久川投手は今年はほとんどリリーフでの起用でしたが、この日は先発。2回からは毎回ランナーを許す苦しいピッチングでしたが、何とか最小でしのいで5回を2失点と試合を作りました。そしてリリーフの古田投手。失礼を承知で言いますが、これまでに見た中で一番の投球でした。MAX147㎞とボールが走る。そしてフォークがさえわたる。この試合に限ればMVPの投球でした。
しかし繰り返しになりますが、久保監督の采配がお見事。途中で間合いを取る場面も完璧でした。
トヨタ自動車は今大会初登板初先発の長谷部投手がマウンドへ。MAX148㎞。かなり飛ばしながらもまっすぐ中心で打ち取っていきました。ただ、やや不安定なコントロールも見られ、そこを攻められた印象。
佐竹投手、渕上投手も悪い内容ではなかったですが、長打を活かされました。
キャッチャーが福井捕手を起用。高祖捕手が出なかったのはちょっと気になりました。相手からすると怖い選手なので。
トヨタ自動車とすれば、2回、3回に得点は取ったものの尚ものチャンスで追加点が取れなかった。これが響きました。3回の3-6-3のゲッツーは微妙な判定でしたが・・・。
先日の試合で途中出場し、長打を放った逢澤選手がこの日は4番センターでスタメン。2安打を放ち、復調をアピールしました。
吉野投手という切り札は持っていますが、打線でしっかりと先手を取って優位に試合を進めたいですね。

第2代表決定のシーン。チーム全員が集まって喜ぶのはいいですね。

優秀選手賞は三村選手。文句なしでした。

ピックアップ選手

トヨタ自動車 和田 佳大 内野手(鹿児島情報-中京大 3年目)

9番ショートで出場し、3安打の猛打賞。2回には先制タイムリーを放ちました。守備でも安定感が光ります。

トヨタ自動車 逢澤 峻介 外野手(関西-明治大 4年目)

4番センターで出場。2安打とマルチを記録。先日の東海理化戦で長打を放ってから状態がいいですね。

トヨタ自動車 長谷部 銀次 投手(中京大中京-慶応大 2年目)

大会未登板でしたが、この日は先発に抜擢。初回にMAX148㎞をマークするなど、球威があるところはしっかりと見せました。ただ、2回、3回とやはり球威は落ちるので、リリーフのがいいタイプですよね。
ややボールが先行する場面もありました。大事な場面を任される存在になりたいですね。

JR東海 三村 政喜 外野手(中部大第一-東海学園大 3年目)

3回は2ベースを放ち、ホームへ帰ってくる。そして5回にはソロホームランを放ち、チームの優秀選手賞となりました。
昨年までは試合に出る機会が少なかった選手。そういう選手がMVPを取るところに、チームとしての勢いを感じますね。

JR東海 古田 尚平 投手(名古屋-中京大 6年目)

4回を1安打、2四球、奪三振4で無失点と素晴らしい内容でした。MAX147㎞とボールも走っていましたし、こんなにいい古田投手は初めて見た、というくらい素晴らしい投球でした。
1点しかリードが無い中で、最後まで投げ切る。これは大変なこと。全国でもこういう投球が見たいですね。

JR東海 喜久川 大輔 投手(沖縄尚学-関東学院大 8年目)

今年はリリーフ起用がほとんどでしたが、先発を任されトヨタ打線に粘られて苦しみながらもなんとか5回を2失点とまとめました。
チームの状況的に苦しい中での先発だったと思いますが、これだけの投球で勝利への道を作ったのは大きかったですね。

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