王子-トヨタ自動車 観戦記(2023年東海地区都市対抗2次予選)

5月31日に岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで行われた王子-トヨタ自動車の観戦記です。
第1代表決定トーナメントの準決勝。先発投手、トヨタ自動車は予想通り2年目の松本。王子はルーキーの宮崎を起用してきました。

王子
010110000|3 H10 E1
03310000X|7 H8 E0
トヨタ自動車

王子
宮崎(21)、近藤(19)、中島(16)、浅井(14)、中野(11)-細川
トヨタ自動車
松本(16)、細川(13)、渕上(15)-高祖

投手成績
王子
宮崎隼輔(東海大仰星-関西大 1年目) 2回 49球 被安打2 四死球4 三振1 失点3(自責点1)

近藤均(福知山成美-関西大 11年目) 2回 46球 被安打6 四球0 三振1 失点4

中島航 2回 29球 被安打0 四球0 三振5 失点0
浅井佑介 1回 11球 被安打0 四球0 三振0 失点0
中野貴仁(大分商-神奈川大 5年目) 1回 20球 被安打0 四球1 三振2 失点0

トヨタ自動車
松本健吾 5回2/3 84球 被安打10 四球0 三振2 失点3
細川拓哉(明秀日立-東北福祉大 1年目) 1/3 6球 被安打0 四球0 三振0 失点0

渕上佳輝 3回 36球 被安打0 四球0 三振3 失点0

(出場選手)
王子
4山口(4) D横川(7) 5平野(10) 7吉岡(6) 3宝島(2) 9亀山(1)→H山ノ井(8)→9 8大杉(3) 2細川(22) 6前田(5)
トヨタ自動車
D八木(0) 7徳本(29) 4北村(4) 8逢澤(2) 4佐藤(6) 3河原(5) 2高祖(22) 9坂巻(24) 6和田(8)

(試合経過)
2回表、2死1,3塁から8番細川がタイムリー。王子が先制。1-0
2回裏、無死1,3塁から8番坂巻のタイムリー。無死満塁から1番八木が押し出し四球。1死満塁から3番北村が犠牲フライ。トヨタが3点取って逆転。3-1
3回裏、ピッチャー交代、近藤。2死1,2塁から9番和田がタイムリー。2死2,3塁から1番八木が2点タイムリー。6-1
4回表、先頭の5番宝島がソロホームラン。6-2
4回裏、1死1,3塁から5番佐藤が犠牲フライ。7-2
5回表、2死2塁から4番吉岡がタイムリー2ベース。7-3
5回裏、ピッチャー交代、中島。
6回表、2死1,2塁でピッチャー交代、細川。
7回表、ピッチャー交代、渕上。
7回裏、ピッチャー交代、浅井。
8回裏、ピッチャー交代、中野。
トヨタ自動車が逃げ切って第1代表決定戦に駒を進めました。

総評

ドラフト候補のトヨタ自動車の松本投手が先発。投球に注目が集まりました。MAXは146km。アベレージは安定していましたが、宝島選手にフェンス直撃の2ベース、ホームランを打たれる等、同じバッターに打たれる傾向があって、6回途中、被安打10で3失点。不本意な内容となりました。どちらかというと安定した投球が持ち味で四球は0とコントロールの良さは見えました。ただ、三振が2つだけ、圧倒する球威は感じられず、怖さがないという感じだったかな、と。昨年の日本選手権ですごい投球を見せているので、こんなものじゃない、という風になるかな、とは思いますが、ちょっと評価的には落ちてしまったかもですね。
試合としては王子が先制するも、その直後にトヨタ自動車が相手の乱れも突いて逆転。2番手の近藤投手を打ち崩してリードを広げて試合を決めた形に。
王子も打線は10安打とまずまずヒットが出ました。中島投手が快投を見せ、浅井投手も1イニングを抑えて150kmを投げる等、いい部分も出ました。エースの高島投手を温存しましたし、仕切り直しですね。
トヨタ自動車は2回、3回と上手くビッグイニングを作りました。犠牲フライ、2死からのタイムリー。しぶとさが出てきました。決勝でも序盤でリードして優位に進めたいですね。

ピックアップ選手

王子 宝島 史貴 内野手(東邦-愛知学院大 6年目)

5番1塁で出場。第1打席であとちょっとでホームランというフェンス直撃の2ベース。第2打席で打ち直しとばかりの文句なしのソロホームラン。松本投手に合っていたのもあると思いますがものの見事な長打2本でした。

王子 中島 航 投手(平塚学園-横浜商大 1年目)

2イニングを投げてパーフェクト。5奪三振は圧巻でした。MAXは139kmだったのですが、球速以上に感じる球で空振りを多く取っていたのが印象的でした。今後が楽しみになる投手でしたね。

王子 大杉 諒暢 外野手(光星学院-中部学院大 7年目)

7番センターで出場。2安打のマルチ。どちらもきれいにセンターへ打ち返していました。

王子 浅井 佑介 投手(名大附-筑波大 2年目)

7回にマウンドに上がり、三者凡退。MAXは150kmがあったとのこと。ポテンシャルの高さはやはりすごいですね。

トヨタ自動車 坂巻 尚哉 外野手(千葉経大附-中央大 3年目)

8番ライトで出場。先制タイムリーを含む2安打。元々足の速さが武器の選手で、打撃が課題だったのですが、今年は打撃が良くなっているんですよね。しっかりと引っ張れるようになったのがいいのかな、と。

トヨタ自動車 和田 佳大 内野手(鹿児島情報-中京大 4年目)

9番ショートで出場。3回には追加点のタイムリー。バントもしっかりと決める等、9番から1番につなぐ役割をいつも果たしています。

トヨタ自動車 渕上 佳輝 投手(堀越-星槎道都大 4年目)

7回からマウンドに上がり、3回をパーフェクト。奪三振も3。今年は抑えとしてチームを支えていますね。

トヨタ自動車 松本 健吾 投手(東海大菅生-亜細亜大 2年目)

満を持しての2次予選初先発。ただ、2回に3本ヒットを浴びて1失点。4回には宝島選手にホームランを浴びる等、5回を3失点と今一つの結果に。MAX146kmでアベレージも144kmくらいだったので、そんなに悪くはなかったと思いますが、コントロールの良さが逆に相手には怖さを感じない投球になったのかな、と。もちろんもっと上の状態があると思うので、それを見せられるようにするのが一番ですが、ピンチで粘って試合を作れる投球を見せていってほしいですね。

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