JR東海-西濃運輸 観戦記(2023年東海地区都市対抗2次予選)

5月26日に岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで行われた第2試合、JR東海-西濃運輸の観戦記です。
JR東海は1回戦シードということで、今大会の初戦。2年目の辻井投手を先発に立ててきました。西濃運輸は初戦に続き奥投手が先発。

JR東海
104000000|5 H11 E1
001110021|6 H12 E1
西濃運輸

JR東海
辻井(17)、柳橋(12)、古田(13)、川本(16)-牛場
西濃運輸
奥(17)、池田(12)、石田(11)、山下(13)、森岡(20)-城野

投手成績
JR東海
辻井亮汰 4回1/3 69球 被安打6 四球1 三振1 失点3
柳橋巧人(金沢西-龍谷大 2年目) 1/3 4球 被安打0 四球0 三振0 失点0

古田尚平(名古屋-中京大 7年目) 2回1/3 40球 被安打2 四球3 三振1 失点2

川本祐輔(尾道-亜細亜大 8年目) 1回1/3 24球 被安打4 四球0 三振0 失点1

西濃運輸
奥誠也(一条-京産大 1年目) 2回0/3 42球 被安打4 四球1 三振2 失点3(自責点2)

池田尚樹(米子北-大商大 2年目) 1/3 15球 被安打1 四球2 三振0 失点2

石田雄大(刈谷-静岡大 2年目) 2/3 10球 被安打1 四球0 三振2 失点0

山下大輝 3回 34球 被安打3 四球0 三振1 失点0
森岡大輔(大谷-神戸学院大 2年目) 3回 46球 被安打2 死球1 三振4 失点0

(出場選手)
JR東海
9三村(8) 4吉田(4) 5平野(7) 3中田(24) D堀尾(25) 7山本(5) 8藤井(31)→8吉田隼(9) 2牛場(33) 6佐々木(6)
西濃運輸
9渡邊(4) 6北野(6) 5野崎(28) D小中(10) 7原田(31) 8丹下(23) 2城野(2) 4宮田(7)→H柏木(27)→R家田(5)→4大山(0) 3福山(8)

(試合経過)
1回表、1死1,3塁から4番中田がタイムリー。JR東海が先制。1-0
3回表、無死2,3塁でピッチャー交代、池田。無死満塁から4番中田の犠牲フライ。5番堀尾のタイムリー2ベース。1死満塁でピッチャー交代、石田。2死満塁から8番牛場が2点タイムリー。この回4点で5-0に。
3回裏、1死1,3塁から2番北野が犠牲フライ。5-1
4回表、ピッチャー交代、山下。
4回裏、2死2,3塁から8番宮田がタイムリー。5-2
5回裏、1死2,3塁でピッチャー交代、柳橋。4番小中の1ゴロの間に1点。5-3
6回裏、ピッチャー交代、古田。
7回表、ピッチャー交代、森岡。
8回裏、1死1,2塁でピッチャー交代、川本。7番城野がタイムリー。代打柏木の2ゴロで4-4-3のゲッツーを狙うも1塁送球がやや逸れて1塁セーフになり3塁ランナーが生還。西濃運輸が同点に追いつく。5-5
9回裏、2死2,3塁から5番原田がサヨナラタイムリー。西濃運輸が5点差をひっくり返して劇的なサヨナラ勝ちをおさめました。

総評

投手陣に課題がある今年の西濃運輸。その不安が出てしまって3回までに5点を先制される苦しい展開に。
ただ、今年は打って勝たないといけないと腹をくくっているのか、1点ずつでも返していこうという意思が統一されている感じがするんですよね。
じわじわと追い上げて5回終了時で5-3に。ただ、6回裏に無死1,2塁からスリーバント失敗からゲッツー。7回裏にも無死1塁からゲッツーでチャンスを潰したのでさすがにここまでかと思ったのですが・・・。
8回に1死から原田選手の2ベースからチャンスを作り、変わった川本投手から城野選手がタイムリー。そして相手の守備のほころびもあってゲッツー崩れで同点。8回裏で試合を振り出しに戻しました。
9回裏も1死から北野選手の2ベースでチャンスを作り、2死2,3塁から原田選手がサヨナラタイムリー。劇的な試合を制しました。
打線の頑張りがもちろん一番の勝因ですが、投手陣も良く踏ん張りました。一気に試合が壊れかけた3回表に2点タイムリーは浴びたものの、2奪三振で踏ん張った石田投手、そこからベテランの山下投手が上手くゴロを打たせて3イニングを無失点でしのぐと、7回から森岡投手が3イニングで4奪三振を奪う力投。JR東海打線を抑えて勝利につなげました。
正直実績のある投手が山下投手くらいしかいない厳しい投手陣なのですが、調子のいい若手を上手く使いながら継投でしのぐ戦いが確立されてきています。打線の援護を待ちながら、大崩れしないように頑張っていきたいですね。ベンチワークも問われる中、上手く勝ち切りました。
JR東海は3回までに5点取って正直この試合は勝ったと思いました。油断したわけではないと思いますが・・・。5回、6回は先頭バッターを出しながらゲッツーでチャンスを逃し、投手陣は毎回のように先頭バッターを出す。3回から7回まで毎回の先頭バッターを許す状況ではどんどん苦しくなりますね。野球の流れって怖いな、と感じる試合でした。
痛い初戦黒星となりました。次にどう切り替えるか、打線の状態は悪くないと思いますので、投手が自分たちの投球をしていけるように工夫していってほしいですね。

ピックアップ選手

JR東海 中田 亮二 内野手(明徳義塾-亜細亜大-中日 14年目)

4番1塁で出場。初回にタイムリー。3回には犠牲フライと2打点。今年からコーチ兼任になっていますが、出場して自身も結果を出して引っ張る形ですね。

JR東海 牛場 友哉 捕手(常葉学園橘-亜細亜大 9年目)

8番捕手で出場し、3安打の猛打賞。3回には5点目となる2点タイムリーを放ち、これで決まったかと思いましたが・・・。投手陣のリードには苦労した形に。

JR東海 吉田 有輝 内野手(履正社-明治大 5年目)

2番セカンドで出場。3安打の猛打賞でうち2本は2ベース。9回にもヒットで出て盗塁を決めてチャンスメイク。2番の役割はきちっと果たしていました。

JR東海 辻井 亮汰 投手(市尼崎-中京大 2年目)

ドラフト候補として注目される中マウンドへ。MAXは145km。3回から徐々に反撃にあい、5回途中で降板。空振りを取るというよりは球威で押し込んでフライアウトを取るという感じ。武器が欲しいと感じる投球でした。

西濃運輸 原田 大輔 外野手(宇部商-福岡大 6年目)

5番レフトで出場。8回に反撃の口火となる2ベース。9回は最後土壇場でサヨナラタイムリーを放ちました。昨年は4番、今年は5番と勝負強さを期待されての起用ですが、それにしっかりと応えました。

西濃運輸 北野 貴昭 内野手(飯塚-福岡大 7年目)

2番ショートで出場。3安打の猛打賞で犠牲フライと合わせて活躍。9回は1死から2ベースを放ってサヨナラにつなげました。
守備でミスが見られるのが気になりますが打撃は好調です。

西濃運輸 山下 大輝 投手(飛龍-常葉大浜松キャンパス 10年目)

3回まで5失点して苦しい状況でマウンドへ。ここから3イニングを0点でしのぎ、5回、6回とゲッツーを取って徐々に味方への流れを作ったのはさすがでした。春先から結構打たれることが多かったと聞いていましたが、こういう本番に合わせてくるところはさすがベテランです。

西濃運輸 宮田 蒼太 内野手(関東一-國學院大 1年目)

8番セカンドで出場。2安打のマルチで4回にはタイムリーを放ちました。バント失敗など反省点もありましたが、守備では無死1塁からセンターに抜けそうな当たりを止めてグラブトスでアウトにするファインプレーがあり、チームを救いました。好選手ですね。

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