NTT東日本－トヨタ自動車観戦記（2022年社会人野球日本選手権決勝戦）

11月9日に京セラドーム大阪で行われた日本選手権の決勝戦、NTT東日本－トヨタ自動車の観戦記です。
NTT東日本は初の決勝戦進出。トヨタ自動車はこれまで5度、すべて決勝戦は勝っている。そういう対戦となりました。
トヨタ自動車は前回の登板で快投を見せた松本投手かと思ったら中1日で嘉陽投手が先発。この出来にも注目しました。

NTT東日本
０１０００００００｜１　H7　E0
００３００００５Ｘ｜８　H13　E0
トヨタ自動車

NTT東日本
多田(14)、沼田(13)、片山(16)、堀(17)、熊谷(18)－佐久本
トヨタ自動車
嘉陽(20)、渕上(15)－高祖

投手成績
NTT東日本
多田裕作（日体大柏 23歳） 4回 71球被安打7 死球1 三振0 失点3

沼田優雅（天理－立正大 29歳） 1回 20球被安打1 四球1 三振0 失点0

片山楽生（白樺学園 20歳） 2回 29球被安打2 四球1 三振0 失点0

堀誠（日本航空－立正大 27歳） 1/3 28球被安打1 四球3(1) 三振0 失点4

熊谷拓也（平塚学園 27歳） 2/3 12球被安打2 四球0 三振1 失点1

トヨタ自動車
嘉陽宗一郎 8回 122球被安打7 四球2 三振4 失点1
渕上佳輝（堀越－星槎道都大 25歳） 1回 10球被安打0 四球0 三振2 失点0

（出場選手）
NTT東日本
D内山(3) 4丸山(0) 5下川(1) 9向山(8) 6中村(9) 3喜納(10) 7火ノ海(4)→H朝田(5)→7村岡(23) 2佐久本(26)→H伊東(24) 8井上(7)
トヨタ自動車
7徳本(29) 5北村(4) 9多木(7) 8逢澤(2) 3樺澤(9) 2高祖(22) D八木(0) 4佐藤(6) 6和田(8)

（試合経過）
2回表、2死1，3塁から8番佐久本がタイムリー。NTT東日本が先制。1－0
3回裏、1死1，2塁から3番多木が2点タイムリー3ベース。4番逢澤がタイムリー。トヨタが逆転。3－1
5回裏、ピッチャー交代、沼田。
6回裏、ピッチャー交代、片山。
8回裏、ピッチャー交代、堀。1死満塁から2番北村が2点タイムリー。ここでピッチャー交代、熊谷。3番多木がタイムリー。2死1，3塁から5番樺澤が2点タイムリー3ベース。一挙5点。8－1
9回表、ピッチャー交代、渕上。
渕上が9回を締めてトヨタが4大会ぶり6度目の優勝を決めました。

総評

最終的に点差は開きましたが、決勝戦らしい引き締まった好ゲームでした。
とにかくお互いに守備がいい。高校はもちろん、大学でもヒットになるんじゃ、という当たりを防いでいくのは社会人の最高峰の試合だな、と感じる動きでした。
投手も審判さんのゾーンがやや辛めだったので、どうしてもゾーンが集まる分ヒットが増えたのですが、無駄な四球は出さない、要所で強い球で詰まらせる、バックが守る。見ていて飽きない試合でした。
試合としては嘉陽投手の奮闘に尽きます。中1日。体力的にはきついと思うのですが、とにかく先頭バッターは出さずに、終盤もピンチはあったのですが、8回まで投げ切った。お見事でした。
トヨタ自動車の打線はこの日は北村選手、多木選手、逢澤選手の2～4番が上手くつながりました。走塁も含めて集中力も見事でした。
NTT東日本も普通に強かった。さすが決勝に来たチーム。もう少し打てると踏んでいたのでしょうが、先頭バッターが1度しか出せなかったのが苦しかったですね。

大阪桐蔭の吹奏楽部が試合前、5回の整備時に音楽で楽しませてくれました。