ホンダ鈴鹿-東邦ガス 観戦記(2022年都市対抗東海地区2次予選 第3代表決定戦)

6月3日に岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで行われた第2試合、ホンダ鈴鹿-東邦ガスの観戦記です。
第3代表決定戦。お互いがエースを起用した、エース対決となりました。

ホンダ鈴鹿
003021022|10 H12 E1
030000010|4 H11 E2
東邦ガス

ホンダ鈴鹿
井村(17)、八木(18)、平尾(14)、森田(21)、福島(12)、竹内(11)-長
東邦ガス
辻本(19)、栁川(14)、吐前(29)、中村(34)-氷見

投手成績
ホンダ鈴鹿
井村勇介(高蔵寺-至学館大 4年目) 1回2/3 38球 被安打5 四球0 三振1 失点3(自責点2)

八木玲於(敦賀-天理大 3年目) 1/3 10球 被安打0 四球1 三振0 失点0

平尾奎太 3回 41球 被安打1 四球1 三振3 失点0
森田駿哉(富山商-法政大 4年目) 2回0/3 28球 被安打4 四球0 三振0 失点1

福島孝輔(大阪桐蔭-同志社大 4年目) 2/3 9球 被安打0 四球0 三振2 失点0

竹内諒(松阪-早稲田大 6年目) 1回1/3 18球 被安打1 四球0 三振3 失点0

東邦ガス
辻本宙夢(静岡-駒澤大 4年目) 5回2/3 91球 被安打8 四球2 三振4 失点6(自責点5)

栁川優太(大垣日大-中京学院大 6年目) 1/3 4球 被安打0 四球0 三振0 失点0

吐前拓哉(至学館-東海学園大 5年目) 2回1/3 49球 被安打4 四球2 三振2 失点4

中村光(箕島-大体大 2年目) 2/3 6球 被安打0 四球0 三振0 失点0

(出場選手)
ホンダ鈴鹿
9栗原(29) 8小川(25) 3長野(1)→7 2長(27) D松本(4) 5貞光(5)→4 4中川(7)→6 7畔上(10)→5阿部(0) 6鈴木(2)→3
東邦ガス
7小林(0) 6高垣(10)→H虎谷(5)→6金田(7) 4比嘉(1) 3若林(6) D柴田(9) 9大島(4)→H上内(33)→9 5宮下(8) 2氷見(2) 8木村(31)→H大木(24)

(試合経過)
2回裏、1死2,3塁から8番氷見が2点タイムリー。更に2死2塁から1番小林がタイムリー2ベース。東邦ガスが3点を先制。3-0
3回表、2死1,3塁から2番小川が打った瞬間確信する3ランホームラン。試合を振り出しに戻します。3-3
5回表、2死1,2塁から2番小川が3塁線のきわどい当たりがフェアとなり、2点タイムリー2ベースに。ホンダ鈴鹿が逆転。5-3
6回表、2死1,2塁から8番畔上がタイムリー。6-3。2死満塁でピッチャー交代、栁川。6-3
8回表、無死3塁から7番中川がタイムリー2ベース。8番畔上がタイムリー3ベース。8-3
8回裏、無死2,3塁から5番柴田がタイムリー。ここでピッチャー交代、福島。連続三振に斬って、さらにピッチャー交代、竹内。8-4
9回表、1死2塁から5番松本がタイムリー3ベース。1死1,3塁でピッチャー交代、中村。7番中川が犠牲フライ。10-4
ホンダ鈴鹿が勝って第3代表を獲得。東邦ガスは第5代表決定戦に回ります。

総評

東邦ガスが2回に井村投手を攻略し3点を先制。辻本投手は1,2回と素晴らしい立ち上がりを決めており、この時点で圧倒的に東邦ガスが有利だと思っていました。
これをひっくり返したのが小川選手の一打。カウント的には1-2と追い込んでいたのですが、ものの見事にとらえて同点3ラン。これで試合が分からなくなりました。
それでもまだエースの井村投手が下りていたので、東邦ガスが有利だと思っていたのですが、ここで流れを変えたのがホンダ鈴鹿の平尾投手。近年は不振で公式戦での登板機会が減っていたのですが、この日は3回無死1塁でマウンドに上がると140㎞前後のまっすぐに切れがあって東邦ガス打線を押し込み、3,4回と無失点に抑えて流れを作ると、5回表に相手にエラーが出て出来たチャンスで小川選手の2点タイムリー2ベースで逆転。ホンダ鈴鹿が優位に立ちました。
その後は6回にホンダ鈴鹿打線が辻本投手をKOすると、攻撃の手を緩めずに加点。8回裏に森田投手が捕まって、ピンチとなるも、福島投手、竹内投手とそれぞれ完璧に抑えて継投も成功。
第3代表を獲得しました。
昨年は選手の伸び悩みが見られ、2大大会の出場を逃したホンダ鈴鹿。首脳陣が一新されて、くすぶっていた選手たちの復活、そして適材適所の選手起用が目立ち、今回の代表獲得となりました。
監督インタビューでは熱い声が聞かれ、こういう雰囲気がチームを変えたんだな、と伝わる試合でした。この日はKOされた井村投手もここまでの試合では全試合先発で試合を作っており、本大会でも十分期待されます。
本戦での戦いも楽しみです。
東邦ガスはまだ2回チャンスがありますが、辻本投手で敗れたのは痛い。辻本投手には何とか調整して今後の試合に臨んでほしいところ。
4番の若林選手の不振も苦戦する要因の一つでしたが、最後の打席で2ベース。これをきっかけにできるかが今後のカギになりそう。
次は中川投手の先発と思いますが、打線で援護して楽に投げさせたいですね。

ホンダ鈴鹿の久芳監督の優勝インタビュー。めっちゃ絶叫しててびっくり。熱い方だったんですね。この試合の継投策はお見事でした。

2年ぶりの本戦出場。喜び爆発は見ててうれしいです。

ピックアップ選手

ホンダ鈴鹿 小川 晃太朗 外野手(龍谷大平安-同志社大 2年目)

2番センターで出場。3ランホームランに2点タイムリー2ベース。5打点で文句なしの優秀選手賞でした。
やはり当たったら長打になる思い切りのいい打撃が光りますね。足もありますし、もっと注目されてもいい選手だと思います。

ホンダ鈴鹿 平尾 奎太 投手(大阪桐蔭-同志社大 6年目)

1年目はエースとしてフル回転。それがたたってか2年目から球威が落ち始め、徐々に出番をなくしていたかつてのエース。
その平尾投手がこの日はMAX140㎞ながら押し込む投球ができていて、3回を0点に。この好投が勝利に導きました。久しぶりにこういうピッチングが見れて、かなりエモかったです。

ホンダ鈴鹿 畔上 翔 外野手(日大三-法政大 7年目)

8番レフトで出場。正直畔上選手が8番、というのに寂しい思いも感じたのですが、最初の打席できっちり犠打を決めると、6回には追加点となるタイムリー。8回にはダメ押しとなるタイムリー3ベースを放ち、さすがというところを見せつけてくれました。
主将という立場でチームを本戦に導く。さすがでしたね。

東邦ガス 氷見 泰介 捕手(豊川-明治大 4年目)

2回には先制の2点タイムリー。7回にもヒットを放ってマルチ。やはり勝負強さが光る選手です。ただ、捕手としてはエースの辻本投手を好投に導けず。そこは悔しいでしょうね。

東邦ガス 小林 満平 外野手(中京大中京-法政大 4年目)

1番レフトで出場。3安打の猛打賞でした。タイムリー2ベースで打点も1。好調ですし、次戦も期待されます。

東邦ガス 比嘉 龍寿 内野手(興南-亜細亜大 3年目)

3番セカンドで出場。2安打1四球とチャンスメイク。ただ、5回にセルフジャッジから球審の心証を悪くして、自身もその打席で三振に。こういう試合では審判を味方にするくらいの気持ちが大切。今後の糧にしてほしいですね。

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