高知-豊川 観戦記(2023年明治神宮大会 高校の部)

11月16日に神宮球場で行われた第2試合、高知-豊川の観戦記です。
豊川が全国の舞台でどこまで戦えるか、モイセエフ選手の全国デビューがどんな感じになるかに注目して観戦しました。

高知
00040001111|8 H10 E2
00000310212|9 H13 E3
豊川
(延長11回タイブレーク)

高知
辻井(10)、平(1)、辻井(10)-片井
豊川
中西(10)、平野(11)、鈴木爽(1)、本田(17)、竹内(14)-高橋

投手成績
高知
辻井翔大 7回 110球 被安打6 四球1 三振8 失点6(自責点3)
平悠真 3回2/3 71球 被安打7 四球1 三振3 失点3

豊川
中西浩平(1年) 5回 101球 被安打5 四死球4 三振2 失点4(自責点0)

平野将馬 3回 45球 被安打3 四球1 三振4 失点1
鈴木爽太(2年) 0/3 4球 被安打0 四球1 三振0 失点1

本田能光(2年) 1回 17球 被安打1 四球0 三振2 失点0

竹内雄惺 2回 18球 被安打1 四球1 三振0 失点2(自責点0)

(出場選手)
高知
4筒井 9川村 5大石 3谷口 1辻井(10)→7→1 8日野→8田島(16)→H岡村(14)→8 6箕浦 7勝山(13)→H西口(7)→7→1平(1)→R島谷(15)→7白井(17) 2片井
豊川
7林 2高橋 8モイセエフ 3中村 5北田→H島田(15)→5 6鈴木貫 9山本 1中西(10)→1平野(11)→1鈴木爽(1)→1本田(17)→H三浦(13)→R吉田(18)→1竹内(14) 4柴山→H八木(16)→4

(試合経過)
4回表、1死満塁から1番筒井の遊ゴロで3塁送球が逸れてエラー。2者生還。1死2,3塁から2番川村の2ゴロの間に1点。2死1,3塁から4番谷口がタイムリー。高知が4点先制。
6回表、ピッチャー交代、平野。
6回裏、1死1,2塁から3番モイセエフがタイムリー2ベース。ここでピッチャー交代、平。2死2,3塁から5番北田がイレギュラーでラッキーもあった2点タイムリー。4-3
7回裏、2死3塁から1番林がタイムリー。4-4
8回表、2死から1番筒井が勝ち越しソロホームラン。5-4
9回表、ピッチャー交代、鈴木爽。無死1塁でピッチャー交代、本田。2死3塁から7番箕浦がタイムリー。6-4
9回裏、1死2,3塁から2番高橋がタイムリー。3番モイセエフが犠牲フライ。6-6の同点に追いつく。
延長タイブレークに突入。
10回表、ピッチャー交代、竹内。無死1,2塁からバントヒットで無死満塁。1番筒井の初球ワイルドピッチで1点。無死2,3塁から遊ゴロホーム封殺。2番川村のゲッツーで高知は1点止まり。7-6
10回裏、ピッチャー交代、辻井。三振で1死1,2塁から6番鈴木貫がタイムリー。7-7の同点。
11回表、犠打、四球で1死満塁から5番辻井が犠牲フライ。8-7
11回裏、2死2,3塁から2番高橋がセンターオーバーの2点タイムリー2ベースで豊川が逆転サヨナラ。
豊川がタイブレークを制し、9-8で勝ちました。

総評

豊川の先発は東海大会で背番号1だった中西投手。逆に今大会背番号1をつけた鈴木爽投手はベンチスタート。東海大会でフル回転をしていた鈴木爽投手がベンチスタートだったのでおや?と思ったのですが、どうも故障なのか不安があったようで、最後9回にリリーフで出たものの、ボール4球で交代。ちょっとおかしかったです。それでも投手陣は粘って1年生の中西投手、平野投手が奮闘。いい経験を積んだ印象です。
そして土壇場で追いついた時に投手がいなくなり、延長戦は内野手登録の竹内投手がマウンドへ。実戦経験はなかったようですが・・・。よくストライクを投げて、タイブレークを1点ずつに抑えたと思います。彼の活躍無しでは勝利は無かったですよね。
豊川はやはりモイセエフ選手がポイントゲッターというか、中心になります。彼がいるので、そこに回せば、というか味方も相手も気になって試合が動くんですよね。
最後のシーンもバッターが高橋選手で2死1,2塁。カウントはフルカウント。次の打者がモイセエフ選手。そこで高めのまっすぐで勝負をして、打った瞬間はセンターフライかと思ったのですが、外野が浅かったのと、思ったより打球が伸びてセンターオーバーに。四球は出したくないという思いがバットに届くところのボールになった気がします。もちろん打った高橋選手がお見事でしたが。
高知は投手が2人とも140km台のボールを投げて、力がありました。捕手の片井選手も1年生ながら動きが良く、しっかりと1バウンドも止めてピッチャーを盛り立てていました。
同点に追い付かれて筒井選手のホームランですぐに勝ち越し。さすがに勝ったと思ったのですが・・・。
豊川の粘りがすごかったです。
次もこういう試合で勝機を見出したいところ。粘りで頑張ってほしいです。

ピックアップ選手

高知 辻井 翔大 投手(2年)

まっすぐが143kmをマークするなど、力はあったのですが、印象に残ったのは縦に落ちるスライダーかカットか分からないですが鋭い変化球。これに豊川打線が序盤はクルクル回っていました。選抜でも猛威をふるいそうなボールでしたね。

高知 谷口 隼斗 内野手(2年)

4番1塁で出場。2安打のマルチで4回にはタイムリーを放つ。終盤には2四球を選び、得点につなげていました。

高知 筒井 海斗 内野手(2年)

1番セカンドで出場。8回に貴重な勝ち越しホームランを放つ。これを含む2打点。出塁率を上げたいですね。

高知 平 悠真 投手(2年)

180㎝以上の上背があり、バランスのいい投手。143kmを投げる等、将来性も高そう。ただ、豊川打線はタイミングが合っている印象でした。

豊川 モイセエフ ニキータ外野手(2年)

3番センターで出場。6回に反撃の口火を切るタイムリー2ベース。9回には同点犠飛。チームが彼に回せば、と思っているのは伝わってくるのですが、ほんとになにか起こしてくれる感じを持っているのは、今後にも大きな武器になりますね。

豊川 竹内 雄惺 投手(1年)

タイブレークの10回から登板。バッティングピッチャーくらいしか経験が無かったそうですが・・・。コントロールの良さというか、この舞台でしっかりとストライクを投げ切っただけすごいと思います。彼の活躍無くして豊川の逆転サヨナラは無かったですから。

豊川 高橋 賢 捕手(2年)

2番捕手で出場。最後のサヨナラのタイムリー2ベースも見事でしたが、9回に1点差に迫るタイムリーも追い込まれながら逆方向に上手く合わせて三遊間へ。素晴らしかったです。バットコントロールの良さが光る打者。リードでも投手経験がない竹内投手も含めて1試合、よくリードをしました。

豊川 平野 将馬 投手(1年)

MAX134km。マウンドに上がった6回は三者三振。ここで一つ流れを変えました。投げた3イニングでしっかりと先頭バッターを斬ったのが大きかったですね。

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