天理-中京大中京 観戦記(2019年明治神宮大会)

11月18日に神宮球場で行われた高校の部の準決勝第2試合、天理-中京大中京の観戦記です。
天理は初めて見るので、中京大中京とどういう試合をするか楽しみに観戦しました。

天理
211112001|9 H13 E6
110020141|10 H9 E0
中京大中京

天理
達、吉岡-山元
中京大中京
松島、高橋宏-印出

投手成績
天理
達(18) 7回0/3 117球 被安打5 四球7 三振1 失点7(自責点5)
吉岡(11) 2回 38球 被安打4 四球1 三振0 失点3(自責点0)

中京大中京
松島 5回 94球 被安打9 四球3 三振6 失点6
高橋宏 4回 64球 被安打4 四球1 三振6 失点3

達投手は右のオーバーハンド。長身で目立ち、登録は192㎝、80㎏。まだまだ線は細いもののまとまっており、まだ1年生ということで、身体が出来てきたらどんなピッチャーになるのか、今から楽しみな投手ですね。130km中盤をマーク。

吉岡投手は左のオーバーハンド。2年生。上から投げてくるフォーム。130km前後くらい。

松島投手は左のオーバーハンド。小柄(165㎝)ですが球威のあるタイプ。この日はMAX139kmと以前見た時ほどは出なかった印象。肘が上から出るタイプで、ややボールが高かった分捉えられた印象。

高橋投手は右のオーバーハンド。登板直後にMAX148kmを連発。ただ、立ち上がりはまっすぐが多いのですが、3イニング目くらいから変化球が決まりだすと内容が安定するんですよね。まぁどの投手でも立ち上がりというのは難しいものですが。

出場選手
天理
5下林 2山元 7瀬 8山地 9河村→H逸見→9 4田中輝→H田中勝(10) 3河西 6杉下 1達(18)→1吉岡
中京大中京
8西村 4中嶌 6中山 2印出 3吉田 7南谷 9桑垣 1松島→1高橋 5村上→H杉浦(14)→5

(試合経過)
1回表、無死1塁から2番山元がタイムリー3ベース。更に暴投で1点。天理が2点先制。
1回裏、2死2塁から4番印出がタイムリー。2-1
2回表、先頭の7番河西のソロホームラン。3-1
2回裏、無死満塁から9番村上の犠牲フライ。3-2。尚も1死1,3塁でしたが、西村、中嶌が倒れ1点止まり。
3回表、1死2、3塁から7番河西がタイムリー。4-2
4回表、1死3塁から3番瀬の犠牲フライ。5-2
5回表、1死から7番河西がこの日2本目のソロホームラン。6-2
5回裏、1死1塁から2番中嶌のタイムリー2ベース。2死2塁から4番印出の2ゴロでタイムリーエラー。6-4
6回表、1死1塁から3番瀬が2ランホームラン。8-4
7回裏、1死2、3塁から3番中山の犠牲フライ。8-5。尚も連続四球で2死満塁までいくも6番南谷が倒れ1点止まり。
8回裏、無死1、2塁でピッチャー交代、吉岡。1死満塁から2番中嶌の2点タイムリー2ベース。3番中山の1,2塁間の当たりを前進守備の2塁手が弾き記録タイムリーエラーで2者生還。中京大中京が逆転。9-8
9回表、2死無走者から河西のこの日3本目のソロホームランで同点。9-9
9回裏、2死満塁から中嶌のタイムリーでサヨナラ。
中京大中京が決勝戦進出。

正直、終盤に来るまでは天理の強さが目立つ試合。
7番河西選手は圧巻の打撃でした。なぜ7番なのか不思議に思っていました。波があるタイプなのかもしれませんが。
この日は4打数4安打4打点1四球。3本塁打。全国大会での3本塁打は過去に2人しか記録していないみたいですね。(清原選手、平田選手)

3番瀬選手の2ランホームランも圧巻の当たりでした。こちらは1年生。その前の犠牲フライもいいライナーでしたし、珍しいメガネの長距離を打てる選手ということで話題にもなりそう。

じゃあなぜ天理は負けたのか。理由は簡単。守備の乱れが出たこと、投手起用で勝ちにこだわった起用をしなかったこと。この2点ですね。
エラーは分かりやすいので、冬に鍛えてくるでしょう。
投手起用は達投手が疲れが出ていたのに引っ張ったこと。そしてリリーフでも1回戦完投したエースの庭野投手の起用を避けたこと。色々事情はあると思いますが、あくまでも神宮大会ということで無理をさせなかったんでしょうね。でも一貫した姿勢は評価できますよね。
ただ、達投手は7回にかなり披露が出ていたので、8回頭から代えておけば・・・。結果論とはいえもったいなかった気がします。

中京大中京は東海大会から気になっていますが、当てに行く打撃が多い。ゴロが多い。追い込まれるとなおさら。追い込まれてバッティングを変えるのは、最近ではよくあることですけど、チームでコンタクト率を上げること=当てること、って感じなのがどうなのかな、と思ってしまいます。
相手の守備力が高くないところではヒットも増えますが、全国クラスでは、簡単にヒットにならなくなる。エラーで助けられましたが、次の健大高崎に通用するのか・・・。

せっかく打力があるはずのチーム、選手たちなので、もっと振ってほしいと思います。いきなりプレーが変わることはないと思いますが、一冬越しても、もっと打撃が小さくならないか、今から心配です。

西村選手、中山選手も夏まではもっとしっかりとスイングしていたと思うんですよね・・・。たまたま不調ならまだいいんですけど。

途中出場の杉浦選手が1安打2四球で存在感。控え選手のがいい仕事をするのは中京大中京あるある。飢えている選手を思い切って使うことで活路が開かれる気がします。

松島投手は足が速く、身体能力の高さはすごく感じます。化けそうな要素はもっていると思うんですけどね。

高橋投手は一皮むけた、と感じる内容のピッチングでした。合わされると飛んでしまうのは球質と金属バットの問題なので仕方ないかなぁと。決勝戦は先発かと思いますので、立ち上がりに気を付けて早くリズムに乗りたいですね。

2番中嶌選手が好調ですので、前後のバッターがいかに仕事をするか。中嶌選手が本来のつなぐ役で仕事が出来れば優位に進められるかな。

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