愛工大名電-中部大第一 観戦記(2019年愛知夏大会)

7月16日に岡崎球場で行われた3回戦第1試合、愛工大名電-中部大第一の観戦記です。
シード校中部大第一は初戦。いきなり名電とぶつかる形に。春優勝の立役者、磯貝投手と名電で初の1年生エースナンバー田村投手の投げ合いに期待して観戦しました。

愛工大名電
000000005|5 H10 E2
000101000|2 H8 E1
中部大第一

愛工大名電
田村-二村、野嵜、津田
中部大第一
磯貝、岡本-山田光

投手成績
愛工大名電
田村(1) 9回 157球 被安打8 四球2 三振10 失点2(自責点1)
中部大第一
磯貝(1) 8回2/3 164球 被安打10 四死球5 三振5 失点5(自責点3)
岡本(10) 1/3 10球 被安打0 四球1 三振0 失点0

田村投手は1年生エースとして夏に臨みました。130km台中盤がMAXで常時130kmをマーク。空振りの取れる球質で2桁奪三振は立派。球数は多かったのですが、終盤でも球威はあまり落ちなかったのはすごいですよね。

磯貝投手は右のオーバーハンド。MAX142kmを何度もマーク。130後半から140km前半のまっすぐとスライダーで抑え込む。左打者はやや打たれる傾向で、途中から8人左を並べられる場面も。気迫満点の投球でした。

岡本投手は左のオーバーハンド。2年生。MAX133km。

(スタメン)

(交代選手)
愛工大名電
5佐藤→H小野(11)→5 2二村(13)→H大石(15)→2野嵜→H河村(16)→津田(14)
中部大第一
1磯貝→1岡本(10)→H山田祐(16)

(試合経過)
3回表、1死1塁から9番田村がややラッキーなヒットで1,2塁。2ゴロ2塁封殺で2死1,3塁。2番佐藤が2ゴロで先制ならず。
3回裏、2次1塁から2番谷口がセンターへヒット。1塁ランナーが3塁狙うもセンター稲生の素晴らしい送球が3塁にきてタッチアウトに
4回表、1死1,3塁のチャンスで6番二村の3球目にランナーがスタートするもバッターが見逃し。結局3塁ランナーがアウトに。その後四球で2死1,3塁となるも7番杉山が2ゴロで得点ならず。
4回裏、1死2、3塁から6番山田光のタイムリー2ベース。中部大第一が先制。
6回裏、1死1、3塁から6番山田光ショートゴロで2塁トスが取れずタイムリーエラー。2-0。
9表、連打で無死1、3塁。盗塁で2、3塁から7番杉山の2点タイムリーで同点。無死1、2塁から9番田村の2ゴロゲッツーで1塁送球取れずその間に2塁ランナー生還。逆転!更に2死1、2塁から3番稲生がタイムリー。4番牛島もタイムリー。ここでピッチャー交代、岡本。5-2
愛工大名電が逆転勝利。

名電は苦しい試合でした。攻撃でもミス(4回のスクイズのサインミス)、守備でもミス(6回のタイムリーエラー)。6回は田村投手に疲れが出ていて、しかも100球近くまで来ていた。代えるタイミングだと思っていました。そこでの失点。いい当たりが正面を突くことも多く、流れがきていない感じ。

そこを救ったのは1年生エースの田村投手。7回、8回とヒット1本に抑えて三振を3つ奪う力投。そこで最終回に逆転する流れを呼び込んだ形でした。

9回表は先頭の辻選手からの3連打での同点は見事という他ない攻撃でした。徐々に捉えていた感じだったのですが、一気に3つ続いた形に。中部大第一としてはここの無死1塁からの尾藤選手への死球が痛かった。追い込んでいましたし・・・。

次のタイムリーエラーも当然痛かった。この時は完全にチームが飲み込まれた形になっていましたね。
とどめを刺す稲生選手のタイムリーで試合は決まった形に。

個人的には157球も投げさせた1年生田村投手に頼ったこの試合は疑問に感じる部分が多いです。それで勝ったのは事実だし、夏は結果が全て、といえばそうなのですが・・・。

この展開で田村投手を引っ張ったということは、頼れる投手が他にいないと思っていると感じました。今後の試合の起用方法というのがどうなるかは注目したいですね。

最終回の攻撃は見事。ただ、もっと早く1年生を援護して負担を減らしていかないと、つぶれちゃいますよね。この日は磯貝投手が良かっただけに仕方ないかもしれませんが、ミスはなくしたい。次の誉はそういう部分に付け込む野球が出来るチームですので。逆転劇をしてきた同士の一戦は楽しみな試合になりそうです。

中部大第一はほぼ勝ちゲームと思っていた試合をひっくり返されました。

ただ、伏線が無かったわけではなく、4回、6回に1点ずつ奪ったのですが、そのイニングで追加点を取り切れなかった。磯貝投手が全力投球が続いて球数も増えていた。(8回で131球)

磯貝投手は崩れる感じは無かったのですが、元々6人スタメンに左がいる状況の名電で、右が全くあっていないということで更に2人に左の代打を出してプレッシャーをかけた倉野監督の采配も見事だったと思います。

田村投手以外では流れが呼び込めないという読みだったんでしょうね。ただ、まだ1年生。これだけのピッチングが出来るピッチャーを大事にしてほしいと思ってしまいますが。

9回裏、3点を追って1死から神谷選手が2ベース、2死から9番真鍋選手がヒットと最後まで粘りを見せました。

リリーフした岡本投手、4番~6番が2年生。キャッチャーの山田光選手が残るのがなにより大きいです。この悔しさを新チームに活かしてほしいですね。

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