共栄大-東北福祉大 観戦記(2021年全日本大学野球選手権)

6月8日に東京ドームで行われた第2試合、共栄大-東北福祉大の観戦記です。
東北福祉大に好投手がいるとは聞いていた中での試合でしたが、意外な展開となりました。

共栄大
040040001|9 H12 E0
002200001|5 H10 E1
東北福祉大

共栄大
赤坂-釣谷
東北福祉大
三浦、細川、坂根、有本、椋木-戸高

投手成績
共栄大
赤坂 9回 123球 被安打10 四死球3 三振9 失点5

東北福祉大
三浦 2回 46球 被安打5 四球2 三振1 失点4(自責点3)
細川 2回1/3 43球 被安打2 四死球2 三振3 失点4
坂根 1回2/3 30球 被安打3 四球1 三振2 失点0
有本 1回 12球 被安打0 四球0 三振2 失点0
椋木 2回 27球 被安打2 四球0 三振3 失点1

(出場選手)
共栄大
7大里 4城須 6中里 8下間 9高嶋 D熊谷 2釣谷 3田本 5井出
東北福祉大
7中坪→H伊藤 6斎藤 D大里 5小椋→4 3竹中 4羽佐田→5平野 8杉澤 2戸高 9佐伯

(試合経過)
2回表、先頭の高島がソロホームラン。1死1,2塁から9番井手のサードへのバントを悪送球して2塁ランナー生還。更に2死満塁から3番中里のセカンドの内野安打で2塁ランナーも好走塁で生還。共栄大が4点先制。
3回裏、2死1,2塁から3番大里が2点タイムリー2ベース。4-2
4回裏、1死1塁から7番杉澤がタイムリー3ベース。8番戸高の犠牲フライ。4-4
5回表、1死満塁から6番熊谷の押し出し死球。ここでピッチャー交代、坂根。2死満塁から8番田本に押し出し四球。9番井手が2点タイムリー。共栄大が再び4点勝ち越し。8-4
9回表、1死から3番中里が3ベース。4番下間のスクイズで1点。9-4
9回裏、2死1,2塁から3番大里のタイムリー。9-5
共栄大が勝ちました。

総評

共栄大が快勝。
まず赤坂投手の上手いピッチングが光りました。MAX141km。横から見ていると何がすごいか分かりませんでしたが、とにかく東北福祉大が捉えられない。当てが外れたファールが多い。後で、フォーシームは投げずに、カット、ツーシームで組み立てていたとのことを聞いて納得。それでも覚えたての球をこれだけ操るのもすごいですよね。東北福祉大は4回はフライを見失ったヒットに助けられた点。それが無かったらもっと完敗でした。
打線も走塁が積極的で素晴らしかったし、9回には154km右腕の椋木投手から3ベースとスクイズで1点取った。新東京リーグといえば、創価大、流経大の印象が強いですが、共栄大も確実に強くなっていますね。
東北福祉大は椋木投手の154km、有本投手の152kmに度肝を抜かれました。各投手投げているボールは素晴らしかったですが、守りのミスも出たし、粘り負けしての四球も多かった。負けるべくして負けた試合になりましたね。
椋木投手は同点の場面で投げるかな、と思いましたが投げなかったのは、何か不安があったんでしょうね。
何にしてもすごい球でしたし、プロで見たい投手です。

ピックアップ選手

共栄大 赤坂 大輔 投手(川口 4年)

MAX141km。ただ、後の報道ではフォーシームは1球も投げなかったとのこと。まっすぐと思って振りに行ってのファールが多いな、とはその場で思っていたのですが、意図的に動かしてカットやツーシームを駆使していたようです。こういう短期で化けられる選手というのはまだ変わりそうですし、上で続けてほしいですね。

共栄大 中里 壱成 内野手(関東学園大付 3年)

要のショートで好プレーが多く、打っても3安打で2得点。打点も2あり、打線も引っ張りました。

共栄大 高嶋 壮汰 外野手(東海大相模 2年)

5番ライトで出場し、先制のホームラン。リーグ戦でもホームランを打っていますし、長打を打てる選手として今後も楽しみ。

東北福祉大 椋木 蓮 投手(高川学園 4年)

MAX154kmと自己記録を更新。8回からの登板でしたが、もっと早くから投げるべき存在。何か不安があったんでしょうね。それでも素材としてのすばらしさは見せてくれました。

東北福祉大 有本 雄大 投手(おかやま山陽 3年)

リーグ戦では2回2/3しか投げていない投手。それが出てきてMAX152kmをマーク。東北福祉大の層の厚さを感じさせる投手です。
1回で2奪三振と素晴らしい投球。来年はドラフト候補として注目されそうです。

東北福祉大 大里 昂生 内野手(盛岡大附 4年)

3番DHで出場し3安打3打点と活躍。広角にヒットが打てるバッター。

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