岐阜聖徳学園大-中部学院大 2回戦 観戦記(2023年秋季岐阜大学リーグ)

10月11日に長良川球場で行われた第1試合、岐阜聖徳学園大-中部学院大の2回戦の観戦記です。
岐阜聖徳学園大が勝てば決定戦に、中部学院大が勝てば優勝が決まる大一番。やはりもつれる試合になりました。

岐阜聖徳学園大
001100000|2 H6 E1
00002040X|6 H10 E0
中部学院大

岐阜聖徳学園大
渡邊(21)、丸山(19)、林(17)、正木(33)-実山
中部学院大
宮島(17)-竹中

投手成績
岐阜聖徳学園大
渡邊光 4回2/3 97球 被安打7 四球3 三振3 失点2(自責点0)
丸山寛尽 2回 36球 被安打3 四球2 三振0 失点4
林晴真(大垣日大 3年) 1回 14球 被安打0 四球1 三振2 失点0

正木陸(神戸国際大附 4年) 1/3 4球 被安打0 四球0 三振0 失点0

中部学院大
宮島拓斗 9回 123球 被安打6 四球1 三振7 失点2

(出場選手)
岐阜聖徳学園大
9前田(8) 6横尾(6)→H池田(16)→6渡辺春(23) 5内田(4) 8横井(10) D矢岸(3) 4新谷(5) 3藤村(9)→3三浦(1) 7佐藤(2) 2実山(7)
中部学院大
8佐藤(2) 5江川(3) 4田中(6) 3宮坂(10) 7大江(5) D森(1) 9宮崎(9) 2竹中(27) 6桂(8)

(試合経過)
3回表、1死2塁から1番前田がタイムリー。岐阜聖徳学園大が先制。1-0
4回表、1死2,3塁から7番藤村が犠牲フライ。2-0
5回裏、1死1,3塁から4番宮坂がタイムリー内野安打。5番大江がピッチャー強襲のタイムリー。2死満塁でピッチャー交代、丸山。2-2の同点。
7回裏、2死満塁から7番宮崎がタイムリー。8番竹中が走者一掃の3点タイムリー3ベース。ここでピッチャー交代、林。中部学院大が4点勝ち越し。6-2
8回裏、2死3塁でピッチャー交代、正木。
中部学院大が逆転勝ち。岐阜大学リーグの春秋連覇を果たしました。

総評

中部学院大の宮島投手が抜群の立ち上がり。ボールも走っていて、145kmという球速以上に切れを感じる球。ちょっとこれは打つのが大変だな、という初回。一方岐阜聖徳学園大の渡邊投手は120km前後のまっすぐと変化球でのらりくらり行く投手。初回からランナーを出しながら、それでも要所でフライアウトを取ってしのぎ、持ち味を出す投球を披露。
そんな中、先制は岐阜聖徳学園大。8番佐藤選手のバントヒットからチャンスを作って1番に打順を上げた前田選手がタイムリー。打順変更がずばりで先制すると、4回には犠牲フライで追加点。好調の宮島投手から2点を取って、優位に持ち込んだ形でしたが、5回裏にエラーで広がったチャンスに中部学院大が4番宮坂選手、5番大江選手にタイムリーが出て同点。3廻り目で渡邊投手が捕まりかけていたので、投手交代が少し遅れた印象もありました。
尚も満塁のピンチはリリーフした丸山投手が抑えて、同点で終盤へ。
5回以降、三者凡退を並べた宮島投手に対し、7回に四球からピンチを作って粘り切れなかった丸山投手と明暗が分かれた形で、中部学院大が宮崎選手のタイムリーで勝ち越すと、8番竹中選手の走者一掃の3点タイムリー3ベースで勝負あり。
中部学院大が天王山を連勝して春秋連覇を果たしました。
中部学院大は打線に切れ目が無いのと、投手陣は北田投手の前日の早期降板がありながらも、継投でしのぎ、この日は宮島投手が完投と、投打で地力の高さを見せました。
東海地区代表決定戦でも厳しい戦いはありそうですけど、いい形で三連盟に進みたいですね。
岐阜聖徳学園大は優勝争いをしながらも最後に直接対決で敗れた形。一番悔しい敗戦ですよね。下級生に力のある選手が多い中、上級生を中心に起用する近藤監督の采配は、今後に活きてくる気がしています。
一歩一歩進みながらチーム作りをしている岐阜聖徳学園大。来年の更なる飛躍を期待したいですね。

ピックアップ選手

岐阜聖徳学園大 前田 大成 外野手(滝川二 2年)

1番ライトで出場。今季は極度の不振で打率を1割台に落としていましたが、この日は1番抜擢。これに奮起したか3回にタイムリーを放ち、首脳陣の期待に応えました。本来は力のある選手。来季は打線の中心となれるように期待したいですね。

岐阜聖徳学園大 渡邊 光 投手(駿河総合 4年)

先発して5回途中まで粘りましたが、2失点で降板。今季は2試合目の先発として奮投。最終学年の秋にチームを助ける投球を続けました。120km前後の球威の左腕、というのが逆に武器になるんでしょうね。

岐阜聖徳学園大 丸山 寛尽 投手(浜松開誠館 1年)

5回裏、同点の2死満塁でマウンドへ。そのピンチを良く抑えました。1年生で140kmを超える球威が武器。7回に捕まりましたが、こういう経験を来年以降につなげてほしいですね。ベンチもそういう意図があったと思いますし。

中部学院大 宮島 拓斗 投手(興国 3年)

この日はボールが走っていて、これまで見た宮島投手では一番良かったと思います。序盤はその走っていたまっすぐと速い変化に偏って捕まった印象でしたが、中盤からは緩急も使えて抑えるように。ベンチからのアドバイスも上手く活かしたとのことです。
この先の戦いはエースとしての働きが求められそう。飛躍の1年。もうひと頑張りに期待ですね。

中部学院大 竹中 奨 捕手(広島商 3年)

7回に走者一掃の3点タイムリー3ベースで試合を決めました。捕手ということで下位にいますが打撃もいい選手。能力の高さは来年注目されそうです。

中部学院大 宮崎 龍司 外野手(鳴門 4年)

7番ライトで出場。2安打のマルチで7回には勝ち越しタイムリーを放つ。秋は好調で5割近いアベレージを残しました。こういう打者が7番に置けるのが中部学院大の強さの一端ですね。

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