三菱自動車岡崎-西濃運輸 観戦記(2020年都市対抗東海地区2次予選 第6代表決定戦)

10月4日に岡崎球場で行われた第6代表決定戦、三菱自動車岡崎-西濃運輸の観戦記です。
泣いても笑っても2020年の都市対抗東海地区2次予選最後の試合。期待通りの緊張感ある試合となりました。

三菱自動車岡崎
000002000|2 H9 E1
000001000|1 H5 E1
西濃運輸

三菱自動車岡崎
仲井-清水
西濃運輸
北村、鈴木-柏木

投手成績
三菱自動車岡崎
仲井 9回 153球 被安打5 四球6 三振4 失点1

西濃運輸
北村 5回2/3 97球 被安打6 死球1 三振1 失点2
鈴木 3回1/3 39球 被安打3 死球1 三振1 失点0

(出場選手)
三菱自動車岡崎
8飯嶌 D豊住 6中野 7田口 9福永 4宇都口 3小室 2清水 5冨澤

西濃運輸
8原田 4中村→H大山 7住谷 D谷→R松本 5細川 3野崎 6北野 9小中 2柏木→H浦田

(試合経過)
5回まではお互いにチャンスはあったものの、攻めきれず0-0で5回を終了。
6回表、1死から3番中野がライトへソロホームラン。ついに試合を動かす。2死から福永、宇都口のヒットで2死1,3塁。ここでピッチャー交代、鈴木。7番小室が2球目を捉えてタイムリー。貴重な追加点。2-0。
6回裏、2死3塁から6番野崎がレフトへタイムリー。2-1。尚も7番北野が四球、8番小中のヒットで2塁ランナーは3塁ストップ。2死満塁で9番柏木でしたが投ゴロに倒れ同点ならず。
8回裏、先頭の谷が四球。犠打の後エラーで1死1,2塁。7番北野はセーフティバントで1塁アウトも2死2,3塁。8番小中の2ゴロを上手く宇都口が捌き得点ならず。
9回裏、1死から1番原田がヒット。代打大山でチャンス拡大を狙いましたが6-4-3のゲッツーとなり試合終了。
三菱自動車岡崎が最後の都市対抗野球の切符を掴みました。

西濃運輸の北村投手はMAX144kmを記録。もちろん緊張はあったと思いますが、本来の投球と言っていい内容で5回まで3安打無失点。2回に2死1,3塁というピンチがありましたが、しのいで後半へ。
三菱自動車岡崎の仲井投手は中1日。ヤマハ戦で76球投げているので当然疲れはあったと思います。それでも初回の2死2塁をしのぐと、得点圏にランナーは進めるも粘りのピッチング。四球が多いので本調子ではなかったですが、それでも5回まで0点。後半勝負に持ち込みます。
試合を動かしたのは三菱自動車岡崎の中野選手。3-1のバッティングカウントからしっかりと振りぬいた打球がライトスタンドに飛び込み先制。更に2死から連打でチャンスを作ったところで西濃運輸は好投の北村投手を諦め鈴木投手を投入。7番小室選手と勝負しますが、ここは主将の小室選手が役者の違いを見せてタイムリー。2点を取って優位に。
ただ、一度試合が動くと点数が動くのも野球の常。西濃運輸もその裏、野崎選手のタイムリーで1点を返し、尚も四球、ヒットで満塁。9番柏木選手に託すもここは仲井投手が踏ん張り1点止まりに。
西濃運輸は8回に四球、エラーでチャンスを作るも、8番の小中選手が倒れ同点ならず。西濃運輸は全体的に打順の巡りが悪かった。この日は岩城選手を外しての打線でしたが、やはり不調でも存在感のあるバッターがいた方が良かったような・・・。これは結果論ですけどね。

三菱自動車岡崎は仲井投手の奮投が一番大きいですけど、あまりあたりが無かった中野選手がこの日はホームランを含む2安打。3番から1年ずっと動かさなかった我慢がここで活きた気がします。
2点目を取った小室選手はさすがの一言。7番にいるのはもったいない気がしますが、いいところで回ってくるんですよね。良くチャンスで打ちました。
第3代表決定戦にヤマハに大敗、前日はジェイプロジェクトに9回逆転サヨナラ負け。正直流れが悪い中、良く流れを止めたな、と思います。初戦にジェイプロジェクト戦につまずいて苦しいスタートをし、最後まで苦しい大会でしたが、信じた戦力が働いて最後勝った。こういう経験を本大会で活かしてほしいですね。

西濃運輸は、山下投手、堀田投手が中心の戦いでしたが、やや不安定で柱がいない分、なかなか勝ち切れない試合が多くなりました。本来4番の岩城選手も最後外されるなど、打線もなかなか機能しない。そんな中第6代表決定戦まで行った底力は復活の兆しと言える戦いだったかな、と思います。
船迫投手、北村投手、鈴木投手らが終盤力投。若い彼らが来年は中心になって、本戦切符を掴めるようになってほしいですね。
雨での激闘もありました。本当にお疲れ様でした。

ピックアップ選手

三菱自動車岡崎 仲井 洋平 投手(時習館-慶應大、30歳)

153球の完投。もう仲井投手が完投するしかない、というベンチの状況で、その通り勝ってくれた。すごいとしか言いようがないですね。中1日でしたし。とにかくお疲れ様でした。

三菱自動車岡崎 中野 拓夢 内野手(日大山形-東北福祉大、24歳)

今大会は内容が良くないと思っていましたが、こういう大事な試合で活躍する、ということもその選手を語る上では大事なことで。ホームランは見事な一撃。試合の流れを呼び込みました。

三菱自動車岡崎 小室 和弘 内野手(昌平高校-明治大、29歳)

この日はヒット一本。それがタイムリー。こういう試合で決勝打を打つあたりがさすが主将というか、持っているというか。いいところで回ってきますし、本大会でも打ってほしいですね。

西濃運輸 北村 耀 投手(鹿島実-久留米大、24歳)

2度目の先発で打たれて、そこから遠ざかっていましたが、大事な第6代表決定戦にお鉢が回ってきて好投。オープン戦でも一番見た投手で内容も良かったのですが、大一番で好投したのは来年につながるかな、と。

西濃運輸 鈴木 彩隼 投手(浜北西-静岡産業大、24歳)

鈴木投手もあまり出番が無く、結局2試合目の登板。登板直後に2点目のタイムリーを浴びましたが、7回以降はしっかりと0を作り、チームを鼓舞。オープン戦ではもっと球速も出ていたので、その力をこういう大舞台で出せる用になってほしいですね。

西濃運輸 野崎 大地 内野手(敬徳高校-久留米工大、25歳)

この日はタイムリーを含め2安打。全ての打席で出塁するラッキーボーイでした。
打線がなかなかつながらず、苦しい戦いの原因となった西濃運輸。野崎選手も含めてこの悔しさを来年につなげてほしいですね。

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