東海理化-西濃運輸 観戦記(2023年日本選手権東海地区第3代表決定戦)

9月20日に岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで行われた第3代表決定戦、日本選手権への最後の切符を掛けた一戦は終盤にドラマが待っていました。

東海理化
0200100001|4 H9 E0
0000000032|5 H10 E1
西濃運輸

東海理化
池田大、河野-池間
西濃運輸
吉田(29)、池田(12)、森岡(20)、山下(13)、庄司(14)、摺石(21)-城野

投手成績
東海理化
池田大将 9回 117球 被安打9 四球0 三振5 失点3
河野太一朗(法政二-法政大 5年目) 1/3 4球 被安打1 四球0 三振0 失点2(自責点0)

西濃運輸
吉田聖弥(伊万里農林 3年目) 1回1/3 24球 被安打3 死球1 三振0 失点2

池田尚樹(米子北-大商大 2年目) 2/3 15球 被安打0 四球1 三振1 失点0

森岡大輔(大谷-神戸学院大 2年目) 2回1/3 31球 被安打2 四球0 三振0 失点1

山下大輝(飛龍-常葉大浜松キャンパス 10年目) 2/3 11球 被安打2 四球0 三振0 失点0

庄司魁 3回 50球 被安打0 四死球3 三振3 失点0
摺石達哉(福井工大福井-奈良学園大 2年目) 2回 35球 被安打2 四球2 三振1 失点1(自責点0)

(出場選手)
東海理化
3鈴木(3) 8福本(28) 9武藤(8) 7門叶(9)→R河田(31)→7齋藤(1) D安藤(5)→H井貝(2)→D 5川上(23) 6中野(10) 2池間(12) 4野田(4)
西濃運輸
9左向(24)→H柏木(27)→9渡邊(4) 6北野(6) 5野崎(28) D小中(10) 8原田(31) 2城野(2) 7修行(33)→R住谷(9)→7 4宮田(7)→H浦岡(22) 3福山(8)

(試合経過)
2回表、2死満塁から8番池間の2点タイムリー。ここでピッチャー交代、池田。東海理化が2点を先制。2-0
3回表、ピッチャー交代、森岡。
5回表、1死1,2塁でピッチャー交代、山下。4番門叶のタイムリー。3-0
6回表、ピッチャー交代、庄司。
9回表、ピッチャー交代、摺石。2死1,2塁から6番川上のライトオーバーの当たりをライトの渡邊が好捕。チームを救います。
9回裏、2番北野、3番野崎が連打で無死1,2塁。4番小中三振の後、5番原田が起死回生の同点3ランホームラン。一気に試合を振り出しに戻しました。
土壇場で西濃運輸が追いつき、延長タイブレークに突入します。
10回表、無死1,2塁から7番中野がバント失敗(ファール)の後にヒット。池間が遊ゴロホームアウト。1死満塁から9番野田が犠牲フライ。尚も2死満塁でしたが2番福本が倒れ1点止まり。4-3。
10回裏、無死1,2塁から代打浦岡が送りバント。1死2,3塁から9番福山がセンターへヒットを放ち、2塁ランナーまで帰ってきて逆転サヨナラ。
西濃運輸が奇跡を起こして最後の日本選手権切符を掴み取りました。

総評

最後の切符を掛けた戦い。どちらにもいいプレーが飛び出して、第3代表決定戦にふさわしい試合になりました。
ただ、東海理化が序盤からリードをして、いいプレーも多く飛び出していたので、9回裏が始まる時点で勝敗は決まったと思っていました。これがひっくり返るのが野球の面白さと怖さ。まさかそんなドラマが待っているとは・・・。
西濃運輸は柱となる投手がおらず、この試合も6人の継投。苦しい試合でした。それでも、2回、5回に失点をしたものの尚も2死満塁のピンチをしのぎ、9回表には2死1,2塁のピンチでライトオーバーになりそうな当たりをライトの渡邊選手が好捕。とにかくぎりぎりで失点をしのいでいたのが最後の最後に活きました。
9回裏の3ランを打った原田選手は今大会では当たっていなかった選手。ここで打つとは・・・。ここまで中1日で無失点で投げてきた東海理化の池田大将投手は責められないですよね。疲れはあったでしょうけど、エースに託すと決めていたっぽいですし・・・。
10回表も無死満塁から1点に何とかしのいで、最後は福山選手が決めました。佐伯監督も大変だったのでしょう。涙があったように見えました。

西濃運輸は昨年、主力投手が3人抜けて、今年は厳しいと思っていたのですが、結果は2大大会とも出場権を獲得。良くここまで戦ったと思います。
日本選手権では、まず1勝を目指して、一丸で戦ってほしいですね。
東海理化もあと一歩まで、夏秋連続出場に迫りました。今大会では1番の鈴木選手、2番福本選手、4番門叶選手の活躍が目立ち、打撃のいいチームとなってきました。来年以降も楽しみです。

ピックアップ選手

東海理化 池田 大将 投手(柏日体-拓殖大 6年目)

中1日で先発。正直びっくりしました。そして8回まで6安打無失点投球。バックの好プレーもありましたが、素晴らしい投球でした。9回の一発は・・・。これは打った原田選手を褒めるしかないですよね。そこまで力投していた池田投手は責められません。

東海理化 門叶 直己 外野手(瀬戸内-上武大 1年目)

4番レフトで出場2安打のマルチで5回には貴重なタイムリー。4番として勝負強さが光る結果が多かったです。

東海理化 池間 大智 捕手(沖縄尚学-九産大 1年目)

8番捕手で出場。2回に先制の2点タイムリー。リードや肩で投手を支えるシーンが多く、今年の東海理化の躍進は池間捕手の力が大きかった印象です。

西濃運輸 原田 大輔 外野手(宇部商-福岡大 6年目)

9回裏、1死1,2塁から起死回生の3ランホームラン。そこまで今大会は不振だったのですが、土壇場でチームを救いました。いやもうびっくりの一言でした。

西濃運輸 福山 大貴 内野手(明石-京産大 7年目)

9番1塁で出場。10回裏、1死2,3塁からサヨナラ2点タイムリー。今大会では殊勲打を打つシーンが目立った印象。恐怖の9番として、本大会でも活躍を期待したいですね。

西濃運輸 庄司 魁 投手(山形城北-石巻専修大 1年目)

6回からマウンドに上がり、3回を無失点ピッチング。四死球3つは出しましたが、粘って3点ビハインドで踏ん張ったのが最後につながりましたね。

西濃運輸 野崎 大地 内野手(敬徳-久留米工大 6年目)

3番サードで出場。2安打で9回にはチャンスを広げるヒットを放ちました。守備ではエラーは付かなかったものの、先制の2点につながるプレーもあったのですが、主将として最後まであきらめないプレーでチームを引っ張りました。

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