日本通運-ヤマハ 観戦記(2023年社会人日本選手権)

11月10日に行われた社会人日本選手権の第3試合、日本通運-ヤマハの観戦記です。
都市対抗で準優勝だったヤマハ。その都市対抗で優勝したトヨタに敗れた日本通運の好カード。日本通運の強さが目立つ試合になりました。

日本通運
001100002|4 H11 E0
000100000|1 H5 E1
ヤマハ

日本通運
古田島(20)、相馬(14)-木南
ヤマハ
九谷(13)、佐藤廉(14)、近藤(19)、波多野(21)-高坏、川邉

投手成績
日本通運
古田島成龍 7回0/3 113球 被安打5 死球1 三振11 失点1
相馬和磨(横浜-国際武道大 7年目) 2回 17球 被安打0 四球1 三振0 失点0

ヤマハ
九谷青孝(南部-東京農業大 12年目) 4回 50球 被安打6 四球1 三振0 失点2

佐藤廉(修徳-共栄大 3年目) 2回 42球 被安打2 四球0 三振2 失点0

近藤卓也 2回 26球 被安打0 四球0 三振0 失点0
波多野陽介(日本文理-東北福祉大 7年目) 1回 23球 被安打2 四球0 三振1 失点2(自責点1)

(出場選手)
日本通運
6添田(4) 5稲垣(2) 9北川(33) 3森松(7) 7沓澤(25)→R高橋(23)→7 D田中(28) 2木南(27) 8手銭(0) 4木村(3)
ヤマハ
3秋利(4)→H鈴木(0)→3笠松(33) 4宮崎(2) 7矢幡(1) 9網谷(5)→9舟久保(28) 5永濱(7) D大本(22) 8前野(25)→H青柳(6) 6相羽(10) 2高坏(9)→2川邉(8)

(試合経過)
2回裏、無死1,2塁から6番大本のバントが3塁封殺となり失敗。後続も連続三振に倒れチャンスを活かせず。
3回表、1死2塁から1番添田がタイムリー。日本通運が先制。1-0
4回表、1死1,3塁から7番木南が犠牲フライ。2-0
4回裏、1死から6番大本がホームラン。2-1
5回表、ピッチャー交代、佐藤廉。
7回表、ピッチャー交代、近藤。
8回裏、無死1塁で1番秋利に代打鈴木。バント失敗(ファール)の後、ヒットを打って結果オーライ。無死1,2塁でピッチャー交代、相馬。2番宮崎の三遊間のゴロをショートの添田が上手く捌いて3塁へ投げてアウト。1死1,2塁から3番矢幡がゲッツー。ヤマハはチャンスを活かせず。
9回表、ピッチャー交代、波多野。無死2,3塁から7番木南が犠牲フライ。更に2死3塁から9番木村の遊ゴロで1塁送球が1バウンドになり、笠松が取り切れず、タイムリーエラー。4-1
日本通運が強豪対決を制して2回戦進出。

総評

ヤマハとしてはある程度想定した内容で進んだ試合。九谷投手で序盤試合を作って、そこから小刻みにつないで失点の防ぎ、打線の援護を待つ。九谷投手が思ったより早く日本通運に攻略されましたが、それでも3回、4回に1点ずつと最小で粘りましたし、そこから、佐藤廉投手、近藤投手はしっかりと0でつないだわけで。
その間に追いつき追い越せが出来なかったのが全てでしたね。
個人的には2回裏に無死1,2塁。野選でもらったチャンスでバントを選択したのが残念でした。その前の回に相手が同じケースでバント失敗からダブルプレー。流れが来ていただけに打ちに行ったら何か起こったかも。
8回裏も無死1塁からピンチバンターで鈴木選手を送ってまで、送りバントにこだわったのですが、バントのファールで追い込まれて、ヒッティングに切り替えて鈴木選手がヒット。
ここで相手の投手が変わって、どうするかな、と思ったら今度は宮崎選手にヒッティング。ここのヒッティング判断は悪くなかったとは思うのですが、作戦としてブレたように感じたのが良くなかったかもですね。
ただ、結果はタラレバですし、相手の守備が良かった。ヤマハにツキもなかったかな、と思いました。
日本通運は打線が上位から下位まで満遍なく打ちますし、序盤は九谷投手を引っかけていたのですが、しっかりと逆方向への打撃を2廻り目は行って攻略。対応力が高いです。
そして古田島投手はさすがドラフトにかかった投手。ヤマハ打線から11奪三振は見事でした。オリックスでも活躍しそうですね。
日本通運はかなり力があるな、と改めて感じました。夏、負けたトヨタ自動車と当たるまで行きそうですね。

ピックアップ選手

日本通運 古田島 成龍 投手(取手松陽-中央学院大 2年目)

オリックスのドラフト6位指名を受けた投手。初めて見ましたが、まとまっている好投手、という印象でした。MAX149km。四球は0(死球は1)。ヤマハの打線を相手に11奪三振はお見事。2回のピンチを防いだ投球は素晴らしかったです。こういうピッチャーを下位で抑えるオリックスの上手さをまた感じました。すぐに使えそうですね。

日本通運 添田 真海 内野手(作新学院-明治大 4年目)

1番ショートで出場。3安打の猛打賞で3回には先制タイムリー。そして守備でも好プレー。8回裏の無死1,2塁からの三遊間のやや弱い当たり。これを3塁に投げてアウトに。好判断でした。状況からも大きなプレーでしたね。

日本通運 沓澤 侑輝 外野手(千葉経大附-獨協大 5年目)

5番レフトで出場。2安打1四球1犠打と全打席で仕事。9回の先頭打者での2ベースはダメ押し点につながる大きな一打でした。

日本通運 木南 了 捕手(千葉経大附-帝京大 9年目)

7番捕手で出場。2本の犠牲フライが貴重な打点となりました。好リードでヤマハ打線を翻弄しました。

ヤマハ 大本 拓海 捕手(掛川西-立命館大 4年目)

6番DHで出場。4回にライナーでスタンドに運ぶホームランを放ちました。打撃を活かしてのDH起用に応えた形。個人的には2回のバント指示がもったいなかったな、と思いました。

ヤマハ 宮崎 竜成 内野手(創志学園-立命館大 1年目)

2番セカンドで出場。3回にヒットを放ちチャンスメイク。守備でも柔らかいグラブさばきを見せて、良い選手だなと改めて感じました。

ヤマハ 近藤 卓也 投手(秋田商-青山学院大 7年目)

7回からマウンドに上がり、MAX150kmをマーク。今年は球威が戻った印象で、最近はコントロールに苦しんでいた印象がありましたが、そこも安定してきました。2イニングパーフェクトはお見事。

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