西濃運輸-王子 観戦記(2021年日本選手権東海地区予選)

5月31日に岡崎球場で行われた西濃運輸-王子の観戦記です。
強力な王子打線がどこまで西濃運輸投手陣から点を取るかがカギと思いましたが、想像以上でした。

西濃運輸
201000020|5 H10 E4
20142000X|9 H12 E1
王子

西濃運輸
船迫、山下、林、鈴木-森、福山
王子
近藤、山梨、中野-細川

投手成績
西濃運輸
船迫 3回 46球 被安打5 四球0 三振2 失点3
山下 2回 55球 被安打5 四球1 三振1 失点6(自責点2)
林 2回 23球 被安打1 四球0 三振1 失点0
鈴木 1回 16球 被安打1 四球1 三振1 失点0

王子
近藤 7回 116球 被安打6 死球2 三振7 失点3(自責点2)
山梨 1回 31球 被安打4 四球1 三振1 失点2
中野 1回 19球 被安打0 四球1 三振1 失点0

(出場選手)
西濃運輸
3渡邊 8小中→8丹下→H原田 5岩城 9谷 D野崎 4大山 6細川→H北野→6 7住谷→H清水→7 2森→H城→2福山
王子
8大杉→7 6前田 4伊礼 D吉岡 9亀山 7神鳥→8西村 3宝島→5 5横川→3西山 2細川

(試合経過)
1回表、2死1,3塁から5番野崎の2点タイムリー2ベース。西濃運輸が2点先制。
1回裏、無死2,3塁から3番伊礼の2ゴロの間に1点。2死3塁から5番亀山のレフト前に落ちるタイムリー2ベース。すかさず同点に。2-2
3回表、1死満塁から6番大山の犠牲フライ。西濃運輸が勝ち越し。3-2
3回裏、1死2塁から3番伊礼のタイムリー。3-3の同点。
4回裏、1死1,2塁から9番細川のタイムリー。2死満塁から3番伊礼の遊ゴロをタイムリーエラー。4番吉岡の2点タイムリー2ベース。王子が逆転。4点勝ち越し。7-3
5回裏、2死2,3塁から9番細川の2点タイムリー2ベース。9-3
8回表、1死1,3塁から6番大山がタイムリー。更に1死満塁から8番清水がタイムリー。2点返し尚も1死満塁でしたが代打城、1番渡邊が倒れ2点止まり。9-5
王子が勝ちました。

総評

序盤は取っては取られる落ち着かない試合。ただ、王子打線の鋭い振りというのは序盤から目立っていました。
西濃運輸は初めから決めていたのかどうか分かりませんが4回から山下投手にスイッチ。山下投手もボールは走っていたのですが、王子打線は苦にせず、そこにエラーが絡んで大量失点。4回、5回で試合が決まった形になりました。
王子の近藤投手もボールそのものは近年の近藤投手くらいの力はあり、点をもらってからはスイスイと投げるあたりはさすが経験豊富なエース、という感じでした。
王子は上位から下位まで息の抜けない打線。9番の細川選手は勝負強さがあり、9番とは思えない打撃を見せます。
課題の投手陣は山梨投手を経験させましたが、スピードはあった(MAX147km)ものの不安なところを露呈。抑えの中野投手は力があったので、どうここまでつなぐかがカギになりそう。
西濃運輸は3~6番は好調。1番渡邊選手も2安打。ただ、チームとして守備で不安なところを見せてそれが敗戦につながりました。次戦以降の選手起用も注目されます。
船迫投手は初回に牽制エラーがあり、大舞台の経験不足を出してしまった形に。ボールに勢いはあったので、引きずらずに次に向かってほしい。
林投手が3番手で登板し、2回を1安打無失点。8回の反撃に繋げた形に。やはり勢いを与える何かを持っている投手だと改めて感じました。ボールもMAX144kmを記録。素晴らしかったです。

ピックアップ選手

西濃運輸 野崎 大地 内野手(敬徳-久留米工大 4年目)

先制の2点タイムリー2ベースを含む2安打。いい試合の入りが出来た感じですね。

西濃運輸 岩城 駿也 内野手(東海大五-九産大 3年目)

3度出塁し、3度ともホームに返ってきました。主軸で今年は期待されます。

西濃運輸 林 優樹 投手(近江 2年目)

劣勢での登板になりましたが、2回を1安打無失点。チームを鼓舞する登板となりました。

王子 細川 勝平 捕手(愛知商-中部大 6年目)

9番ですが、3安打3打点の活躍。今年は正捕手でチームを引っ張ります。勝負強さは光りますね。

王子 亀山 一平 外野手(近大附-近畿大 8年目)

5番ライトで出場し3安打の猛打賞。好スタートを切りました。

王子 近藤 均 投手(福知山成美-関西大 9年目)

球威はMAX141kmだったと思います。大体昨年と変わらない感じ。序盤はやや捕まりかけましたが、点をもらってからはスイスイ。さすがのピッチングでした。

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