愛工大名電-県岐阜商 観戦記(2019年秋季東海大会)

10月27日に長良川球場で行われた2回戦第1試合、愛工大名電(愛知2位)-県岐阜商(岐阜1位)の観戦記です。
お互いに1年生サウスポーが先発。その投げ合いに注目して観戦しました。

愛工大名電
000000300|3 H7 E1
02011010X|5 H8 E1
県岐阜商

愛工大名電
田村、寺嶋、平口、小野-二村
県岐阜商
野崎、森、佐々木-高木

投手成績
愛工大名電
田村(1) 4回1/3 70球 被安打5 四死球2 三振4 失点4(自責点3)
寺嶋(13) 1回2/3 17球 被安打1 四球0 三振1 失点0
平口(11) 1/3 8球 被安打2 四球0 三振0 失点1
小野(5) 1回2/3 17球 被安打0 四球1 三振0 失点0

県岐阜商
野崎(18) 5回 80球 被安打2 死球1 三振7 失点0
森(1) 1回2/3 31球 被安打1 四球0 三振0 失点2(自責点0)
佐々木(5) 2回1/3 61球 被安打4 四球4 三振2 失点1

田村投手は左のオーバーハンド。この日のMAX136km。1年生ですが、試合経験が豊富で、安定感が高い。調子は悪くなかったように思います。

寺嶋投手は右のオーバーハンド。まっすぐは130km後半。1年生。

平口投手は左のオーバーハンド。MAX135kmを記録。1年生。

小野投手は右のオーバーハンド。この日投げた名電の投手陣では唯一の2年生。MAX135km。

野崎投手は左のスリークォーター。MAX138km。まっすぐがかなり伸びていて、そこにスライダー、チェンジアップが追い込まれてからくるので、名電打線が翻弄されていました。

森投手は右のオーバーハンド。MAXは136km。やや変則。

佐々木投手は右のオーバーハンド。MAX139km。荒れ球でその分絞りにくいタイプですね。

(出場選手)
愛工大名電
8青山 4大石 1田村→3 2二村 7藤本 6佐藤 5小野→1 3小島→1寺嶋(13)→H勝野(18)→9 9松本→H中西(19)→1平口(11)→5鈴木(17)

県岐阜商
4多和田 3宇佐美→5 5佐々木→1 9佐竹 2高木 7塚原 6服部 8岩田(17) 1野崎(18)→3廣田(15)

(試合経過)
2回裏、1死2、3塁から7番服部がタイムリー。中継エラーで2塁ランナーもホームイン。県岐阜商が2点先制。
4回裏、2死無走者から7番服部がヒット。盗塁を決め2死2塁から8番岩田のタイムリー2ベース。3-0
5回裏、1死3塁でピッチャー交代、寺嶋。3番佐々木の犠牲フライ。4-0
7回表、2死1、3塁から7番小野がレフト前に落ちるタイムリー2ベース。代打勝野の2点タイムリー。4-3
7回裏、1死1、3塁でピッチャー交代、小野。3番佐々木の犠牲フライ。5-3
8回表、先頭の青山が四球。2番大石の3球目にスタートを切るもバッター空振りで2塁アウト。2死からヒットと四球で1,2塁とするも5番藤本が倒れ0点。
9回表、2つの四球とヒットで1死満塁のチャンス。1番青山が投ゴロでホームアウト。2番大石がサードフライで試合終了。
県岐阜商が逃げ切りました。

名電は5回まで、野崎投手に手も足も出ない感じで、いい当たりも少なかった。序盤から簡単には三振しない感じで球数は投げさせていましたが、このままでは厳しいな、という状況で相手が投手交代。ここから試合が動いた形に。

7回表の3点は2死2塁から6番佐藤選手の変な回転のかかった1ゴロを相手が弾いて記録エラー。このチャンスを活かした形に。それでも1点返して尚も2死2,3塁で代打で打った勝野選手は素晴らしかった。

県岐阜商の3番手の佐々木選手は荒れ荒れで、8回の先頭の青山選手がストレートの四球。ここで2番大石選手のカウント1-1からの3球目にランナースタートのエンドランで空振りランナーアウト。これが痛かった。荒れている相手にエンドランは・・・。使える作戦は限られますが、じっくり見ていく選択肢が欲しかった。

一方県岐阜商は得点したイニングは必ず仕掛けが上手くいっている。
2回裏は1死1,2塁からダブルスチール。
4回裏は2死から服部選手がヒットで出て盗塁して2死2塁に。
5回裏は先頭の多和田選手の技あり2ベースから送りバントで1死3塁に。
7回裏はややラッキーな内野安打から、2番宇佐美のエンドラン成功で1死1,3塁に。
手を変え品を変え、チャンスを広げる術を県岐阜商は持っていて、強いな、と改めて感じました。鋭い打撃もありましたが、好投手を崩せるアイデアがチームにあるのは大きいですね。

結果、ベンチワークの差で負けたと感じる試合でした。県岐阜商も最後佐々木投手に託したのは主将というのもあったと思いますが、一種の掛けだったと思います。そのくらい内容は紙一重。正直良くなかった。だが他の投手に不安があったから代えられなかった。先発の野崎投手をあのタイミングで降ろしたのも、元々決めてた可能性もありますが、引っ張れない事情があったものと推察。名電はそこを突くしか勝ち目はなかったのですが・・・。

名電は投げた投手の内、3人が1年生。それぞれが楽しみな球を投げていました。春に向けて成長して、田村投手の負担を軽くできる、競争してレベルUPをするのが見たいですね。そこが夏までのカギになりそうです。

県岐阜商も決して余裕がある勝利では無かった。それでもこの試合を取れたことが大きいです。
1週間後、野崎投手がどういう状態でどのくらい投げられるかがカギになりそう。
鍛治舎監督の采配も試合を左右しそうですね。

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